すべての血液はいかなる時も、全ての部分から部分、全ての器官から器官へと流れていなければならない。
Research and Practice , p28
日頃より当施術院をご利用くださりありがとうございます。
本年も、1人でも多くの方が安心して施術をお受けいただけますよう、またオステオパシー施術が健康維持・増進の1つのツールとして普及するように活動していきたいと思います。
今回のブログは、オステオパシー施術の特徴・第二弾。
オステオパシー施術をお受けいただくと、マッサージとも違う、指圧でもない、バキバキもしない、いったい何を行なっているの?と思う方もいると思います(そんな時は、気軽に施術者に聞いてみてください、オステオパシー施術では必ず行っていることに解剖・生理的に意図があります)
またこれから施術を受けようか検討中の方で、どんな事をするのか不安な方もいると思いますので、今回のブログをお読みいただき、オステオパシー施術で行うことの参考にしていただけましたら幸いです。
オステオパシー施術の特徴 ②
【液体へのアプローチ】細胞外液(血液・リンパ液・脳脊髄液)の循環の改善
冒頭の引用は、オステオパシーの生みの親スティル博士の言葉です。
スティルさん、ばしっと名言をいいます。これからも、度々でてくると思いますので、お楽しみに。
話を戻します。。オステオパシー施術のコンセプトは、全身を調整することで、自然治癒力を高め症状を改善させていくことです。
この【自然治癒力】と言う言葉はわかりづらいのですが、簡単には、身体は健康に過ごす為に意識せずとも、体温を維持したり、ウイルスと戦う身体の働きのことを言います。
この機能を恒常性の維持【ホメオスタシス】と言い、皆さんが自然に生まれながらに持つ力(自然治癒力)の事を指します。
この自然治癒力・ホメオスタシスが正常に働くために必要なのが血液・リンパ液・脳脊髄液の循環になります。
血液の循環により、酸素や栄養を各器官に運び、組織の修復や機能を助け、リンパ液の循環により老廃物を運んだり、脳脊髄液は脳や脊髄に栄養や老廃物の除去に役立ちます。血液やリンパ液は普段から耳にする言葉だと思いますが、脳脊髄液は初めて聞く方もいると思います。脳脊髄液についてはまたあらためてご説明します。
オステオパシー施術では、これら血液・リンパ液・脳脊髄液の循環を妨げている関節の動きや筋筋膜の緊張や歪みを改善し、またオステオパシー独自のテクニックでリンパ・脳脊髄液の循環を直接回復させることで、痛みや痺れ、冷えや倦怠感、めまい、など、様々な症状を改善に導いていきます。
この液体の循環を回復させるために、様々なテクニックを使います。
その中には、傍からみると、止まっているもの、触れているだけに見えるものもありますが、施術者の指先では繊細な液体の流れや、組織の状態を感じ、微弱な圧をかけています。
前回の膜へのアプローチも液体の循環を促しています。
このようにオステオパシー施術では、身体の骨組みである解剖学、機能である生理学、組織の状態の変化である病理学を基にして、必ず意図して施術を行っています。施術中に、疑問に思う事・不明な点がありましたら必ず訪ねてみてくださいね。
自分の身体の状態や、なぜ痛み・不調があるのか理解したうえで、施術をお受けいただくことが最も大事なことです。
お読みいただきありがとうございました。