こんにちは、デイブレイクオステオパシーの松村です。
今回のブログでは、なぜ慢性的な身体の痛みや不調が後に大きな病気へと繋がるのかを書いています。
お時間のある方はお読みいただき参考にしていただけましたら幸いです。
誰もが抱えている、肩こりや慢性的な腰痛、痛いけど我慢すれば何とかなる、薬や湿布薬でだましだましなんて方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
筋骨格系の痛みや不調は、長期にわたり抱えると大きな病気の引き金になりかねません。
では、なぜ筋骨格系の痛みが、大きな病気の引き金になるのでしょうか?見ていきましょう。
① 慢性的な痛みや構造の変化による、長期にわたる交感神経の亢進
人間の身体は自律神経系(交感神経と副交感神経)の働きにより、健康が保たれ、活動しています。
日中、活発な時は交感神経の働きが優位になり、夜間、休息時は副交感神経が優位になり、身体を休ませます。また生命が脅かされるような緊急時には、交感神経をフル活動させ危険から回避する様に身体を機能させます。
この自律神経系の働きが、継続した身体の痛みや、背骨(特に頚椎)の構造的な変化により、交感神経のスイッチが常時入った状態が続くと、長期にわたり血管の収縮状態が続き、細胞に酸素と栄養素が行き渡らなくなり、組織の修復と再生がうまくいかなくなります。また血行の不足した細胞は感染症にも罹患しやすくなります。
② 呼吸機能の低下を招く
慢性的な首や肩の凝りや痛みは、胸椎をはじめ、肋骨、鎖骨の機能の減少・横隔膜、肋間筋の緊張を招き呼吸機能を落とします。
一度の呼吸が微弱な機能低下でも、人間は一日に3万回ほど呼吸をするので、換算すると身体には大きな負担になります。
また先に述べた交感神経の亢進でも呼吸は早く浅くなります。
浅い呼吸は酸素、二酸化炭素の交換不良を招き、循環不良をも起こさせますので、様々な疾患の入り口となる可能性があります。
③ 体温の低下による免疫力への影響
継続した交感神経の亢進・呼吸機能の低下は、血液循環が減少させ、体温の低下を招きます。
長期にわたる体温の低下は、免疫系に作用し、身体本来の自己防疫力、ホメオスタシスの機能を低下させ病気に罹患しやすい身体を作ってしまいます。
また身体の不調は、運動する機会も減少するため、筋肉・関節の拘縮を招き、血液・リンパ液循環の低下をおこすといったように、①〜③の身体への影響は、個別に起こるのではなく、相互に関わりあい、様々な要因により病気の元を作り上げていきます。
解決策とは?
どのようにしたら、慢性的な身体の不調を改善できるのでしょうか?
当たり前なことなのですが、姿勢の改善・簡単な運動習慣・食の選択に尽きるのではないでしょうか
姿勢の改善とは、特に長時間過ごす姿勢を改善することが大事です。立ち仕事の人、座る仕事の人、様々ですので一日の内に一番多く過ごす姿勢を改善することです。
簡単な運動は、少し心拍数が上がり、筋肉・関節を動かすものがいいと思います。ウオーキングにストレッチや筋トレを少しプラスしたり、ヨガなども効果的だと思います。
身体を作るのは、何といっても食です。良質な栄養素と自分に合った食事のスタイルを見つけることが大事です。
当たり前なことなのですが継続することが大事です。
オステオパシーによる解決策
必ずしもオステオパシーが必要なわけではありませんが、痛みや不調が長く続いた場合は、姿勢の改善や運動習慣・食の改善までご自身の力でたどり着くのがとても大きなハードルになってしまいます。オステオパシー施術を取り入れることで、原因となっている身体の機能を回復させ、ご自身でケアできる状態まで早くもっていくことができます。大事なのは、身体を治すのは自分の力であり、どんな医療や療術、薬が治すのではないということです。
最後になりましたが、オステオパシーの創始者スティル博士はオステオパシーの哲学という本でこんな言葉を残しています。
~オステオパスは、健康を見出すべきである。健康を見出す事が、医者の目標となるべきだ~。 by A.T.STILL
*オステオパス…オステオパシー施術を行う者 オステオパシー発祥のアメリカでは、オステオパシーは医療として扱われています。日本では、医療類似行為のため、現在医療資格ではありません
身体の痛みや不調で気になることがありましたら放っておくのではなく、姿勢・運動・食事を見直してください。
わからないことがありましたら、お近くのオステオパシー医に相談してみてください。